できあがった状態の畳は見慣れているものの、イ草がどうやってできるのか、
また、イ草が出来上がってから畳が自宅に届くまではどのように作り上げられていくのか、
1枚の畳ができあがるまでの裏側をお届けします。

イ草ができるまで

01. 苗堀り

8月に畑に植え付けられたイ草の苗を掘り起こし、水田苗床へ植え付け、育苗します。それらを11月下旬に掘り起こし、本田植え付け株用に切り、株分けの調整をします。株分けすることでイ草を増やします。

02. 植え付け(本田 イ田植え)

厳冬期の田んぼに水を張り、調整されたイ草の苗を田んぼに植え付けていきます。

03. 先刈り

5月上旬~中旬頃。根元まで日光が当たるようイ草の先端を刈り払って新芽の発芽を促します。一度先を刈ることによって、まっすぐな長いイ草に育ちます。

04. 網掛け

5月下旬から6月上旬頃。長く伸びたイ草は倒れやすいので、網をかけて倒れにくくします。

05. 収穫

6月下旬から7月中旬にかけ、成長の良い充実したイ草を刈り取ります。刈り取り時間帯は、気温が高くない、早朝や夕方に行います。

06. 泥染め

刈り取られたイ草は、その日のうちにイ草独特の色、香り、光沢を出すため、天然染土を使って泥染めを行います。泥染めをすることによりイ草の美しい青みと光沢を永く保つことができます。

07. 乾燥

天日干し、または乾燥機でじっくりと乾燥させます。

08. 製織

乾燥されたイ草は、長さごとに選別し、傷、太さのチェックをして畳表に織り上げていきます。

09. 仕上げ

乾燥されたイ草は、長さごとに選別し、傷、太さのチェックをして畳表に織り上げていきます。

10. 出荷

製織された畳表は、人の目で一枚一枚織り傷が無いかなどをチェックする仕上げを行います。
畳ができるまで(注文から納品まで)

01. 訪問1回目(見積もり・現地調査)

お客様のご要望をお聞きして、畳の現状を確認しながら御見積もりいたします。

02. 訪問2回目

新畳の場合:お部屋の採寸をします。表替え・裏返しの場合:隙間や柱、凸凹を確認しながらお預かりいたします。

03. 準備

新畳の場合:寸法通りに畳床を裁断します。表替え、裏返しの場合:畳表や畳床を傷つけないよう縫い付けられていた糸を抜き、解いていきます。

04. 框縫い

イ筋を通し畳表をピンと張り、畳床に縫い付けていきます。畳表を寸法通りに切り落としていきます。

05. 縁付け

畳縁を縁下紙と共に縫い付けていきます。(平刺し)

06. 隅作り

畳の出来が決まるといっても過言ではない、畳の生命ともいえる隅をつくります。

07. 返し縫い

畳の側面を縫い上げていきます。

08. 仕上げ

寸法確認とブラッシング、拭き上げをして完成

09. 納品

綺麗な畳を敷き詰めていきます。